歳時記 秋

釆女祭り 9月15日

釆女まつり

中秋の名月には猿沢池にて、采女祭が行われます。雅楽が流れるなか、花扇などを乗せた2隻の管絃船が、流し灯籠が浮かぶ猿沢池をめぐり、花扇を池中に投じる雅やかな行事です。

猿沢池のほとりに建つ采女神社は、池を後ろにして建っています。その昔、帝の寵愛を受けていた采女は、いつしか帝が心変わりをしてしまったことを嘆き、猿沢池に身を投げて自らの命を絶ちました。人々は采女の霊を慰めるために、猿沢池のほとりに社を建てたのですが、身を投げた池を見るにしのびず一夜にして、後ろ向きにしてしまったそうです。

御霊神社秋祭り 10月13日

御霊さん

御霊さん2

「史蹟元興寺塔阯」の門を出て、上ツ道を南下した角にあるのが「御霊神社」です。薬師堂町の真ん中に位置し、写真の様に朱色の鮮やかな鳥居を構え、社も形の美しい神社です。なお、入口左右の台座にお座りしている狛犬の前足に結ばれている紙縒状の紙紐は、町内のお子さんが神隠しにあって、連れ去られ、行方不明にならない様にする為のお呪(まじな)いです。また、「御霊神社」は元々京都に本家が在り、その昔ドロドロとして魑魅魍魎が跋扈した奈良時代末期から平安時代初期の頃、藤原百川、吉備真備らが相次いで亡くなり、その原因が怨霊の祟りとされ、不遇の死をとげられ怨霊となった方々を祀ったのが始まりです。西寺林の氏神として毎年10月13日には時代装束で歩き回ります。

日時 行事 場所
10月12日 宵宮祭 奈良市薬師堂町御霊神社
10月13日 御例祭  
正午より 渡御(とぎょう)  

大仏さま秋のおまつり10月15日

天平15年10月15日に「人々の幸せを願って大仏様をつくろう」という詔を記念してできたお祭です。東大寺中門の前にある鏡池に特設舞台が設置され、能と狂言が演じられます。

日時 行事 場所
10月15日 午前10時 慶讃法要 東大寺大仏殿
10月15日 午後1時30分 発願慶讃能 東大寺鏡池